漢方の症例
更年期の発汗症状
40代後半の女性、季節の変わり目に体調不良があり、上半身の熱感と頭部の汗が強いとのこと。
漢方の専門医から複数の漢方薬を処方されているがなかなか改善する兆しがなく、ご相談に来られた。
舌診では微白苔で潤、望診して皮膚のキメの状態から更年期の発汗に用いる漢方の中で最も虚証体質に用いる漢方薬をひとつ候補にし、糸練功で確認した。
服用して3~4日で頭痛などの不快症状が軽減され、1ヶ月ほどで頭部の発汗はかなり軽減された。
しかし、体質的にやや深く、その後も冷水を飲むと発汗するなど、落ち着いたりまた少し症状があったりを繰り返す。体質改善に時間がかかるタイプなのだが、なんとか1日も早く突破したいと調べていくと腹部左脇下の痰塊という部分に反応が残っており、基本の漢方薬に加えて水に作用する補助剤を検討。
温性で気と水に発散性のある補助剤を組み合わせたところ著効。
早期に症状が消失したので、再発しないようにもう少し頑張れば乗り切れるのではないかと経過をみている。